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リノベーションローンとは?リフォームローンと住宅ローン一体型の違い、選び方の判断軸を解説
この記事は、官公庁・法令・メーカー公式情報などの一次情報と出典を確認したうえで、リフォーム相場ナビ編集部が作成・更新しています。編集方針については運営ポリシーをご覧ください。
この記事のポイント
- リノベーションの資金調達は「リフォームローン(無担保型・有担保型)」と「住宅ローンと一体で借りる方法」の大きく2系統に分かれ、審査基準・借入期間・金利タイプが異なる
- 無担保型は借入期間1〜15年程度・金利約2%〜5%、有担保型は借入期間1〜35年・金利約1.5%〜2%台が目安(SUUMO調べ)。中古住宅を購入してリノベーションする場合は「フラット35リノベ」で当初5年間、年1.0%(金利Aプラン)または年0.5%(金利Bプラン)の金利引き下げを受けられる仕組みがある(住宅金融支援機構)
- 一定の要件を満たす増改築は住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の対象になり、返済期間10年以上の借入金であれば年末残高等の0.7%(各年の控除限度額14万円)が10年間控除される(国税庁)
- 選ぶときは「物件購入を伴うか」「借入希望額と返済期間」「審査スピードと金利のどちらを優先するか」の3つの軸で整理すると判断しやすい
リノベーションの資金は、貯蓄だけでまかなうケースばかりではありません。むしろ数百万円規模になると、何らかの借入を組み合わせて計画する人のほうが多いはずです。ただ「リノベーションローン」とひとくちに言っても、実際には性格の異なる複数の借り方があり、どれを選ぶかで審査の通りやすさ・借入期間・金利が大きく変わります。この記事では、選択肢の整理の仕方と、判断のための軸を出典つきで解説します。特定の金融機関・商品をおすすめする記事ではなく、仕組みと選び方の考え方を整理するものです。
リノベーションの資金調達は大きく2系統に分かれる
まず全体像として、リノベーション資金の借り方は次の2系統に分けて考えると整理しやすくなります。
- リフォームローン: 住宅ローンとは別に、リフォーム・リノベーションの工事費用を目的として借りるローン。担保を取らない「無担保型」と、住宅などを担保にする「有担保型」がある
- 住宅ローンと一体で借りる方法: 中古住宅の購入費用とリノベーション費用をまとめて住宅ローンとして借りる方法。フラット35の「【フラット35】リノベ」のように、要件を満たすリフォームとセットにすることで住宅ローンの金利が優遇される制度もある
どちらを検討すべきかは、「物件を新たに購入するかどうか」でおおむね決まります。中古物件を購入してリノベーションする計画なら住宅ローン一体型、すでに住んでいる自宅をリフォームするなら基本的にリフォームローンが選択肢になります。
リフォームローン:無担保型と有担保型の違い
リフォームローンは、担保の有無で借入条件が大きく変わります。SUUMOの解説によると、一般的な目安は次のとおりです。
| 項目 | 無担保型 | 有担保型 |
|---|---|---|
| 借入限度額の目安 | 10万円〜1,000万円程度 | 10万円〜2,000万円程度(商品によってはそれ以上) |
| 借入期間の目安 | 1〜15年程度 | 1〜35年 |
| 金利の目安 | 約2%〜5% | 約1.5%〜2%台 |
| 初期費用 | 原則不要 | 抵当権設定費用などが必要 |
(出典: SUUMO「リフォームローンとは?金利相場や種類・選び方・控除のポイントを徹底解説」)
無担保型は担保・抵当権の設定手続きが不要なため、有担保型に比べて審査から借入までのスピードが速い傾向があります。一方で借入限度額は小さめで、返済期間も短めに設定されるため、月々の返済額はまとまりやすくなります。工事費用が数百万円程度までの部分リフォームであれば、無担保型で完結するケースも多いでしょう。
有担保型は住宅そのものを担保に入れる分、住宅ローンに近い長期・低金利での借入がしやすくなります。ただし担保設定のための手続き(抵当権設定登記など)が必要で、初期費用や審査期間がかかる点は考慮が必要です。フルリノベーションのように工事費用が1,000万円を超えるような大規模な計画では、有担保型や次に説明する住宅ローン一体型が選択肢に入ってきます。
住宅ローンと一体で組む:フラット35リノベの仕組み
中古住宅を購入してリノベーションする計画であれば、住宅ローンと一体で借りる方法も検討できます。代表的な制度が住宅金融支援機構の「【フラット35】リノベ」です。
この制度は、中古住宅の取得とあわせて一定の要件を満たすリフォームを実施することで、【フラット35】の借入金利を当初5年間引き下げるものです。要件を満たす水準に応じて2つのプランがあります。
- 金利Aプラン: 省エネルギー性・耐震性・バリアフリー性・耐久性等について、より高い基準を満たすリフォームを行った場合。当初5年間、年1.0%の金利引き下げ
- 金利Bプラン: 4分野のいずれかで一定の要件を満たすリフォームを行った場合。当初5年間、年0.5%の金利引き下げ
(出典: 住宅金融支援機構「【フラット35】リノベ」)
利用方法にも2タイプあります。自分で中古住宅を購入したあとに自らリフォームを行う「リフォーム一体タイプ」と、住宅事業者がリフォームを終えた中古住宅を購入する「買取再販タイプ」です。前者は取扱いのある金融機関での申し込みが必要になる点が異なります。
この制度は「中古住宅の取得とリフォームのセット」を前提にした金利優遇であり、すでに所有している自宅のリノベーションを対象にした制度ではありません。物件購入を伴わない自宅のリフォームであれば、前章のリフォームローンが基本の選択肢になります。
公的機関の使途限定ローンという選択肢
住宅金融支援機構は、フラット35リノベのほかにも、目的を絞った個人向けのリフォーム融資を扱っています。たとえば耐震改修工事を対象とするリフォーム融資は、次のような条件です。
- 金利タイプ: 借入申込時に返済期間全体の金利が確定する全期間固定金利型
- 返済期間: 最長20年(「20年」と「80歳−申込時の年齢」のいずれか短い年数の範囲内)
- 融資限度額: 1,500万円(住宅部分の工事費が上限)
(出典: 住宅金融支援機構「リフォーム融資(耐震改修工事)ご利用条件」)
このように公的機関が扱うリフォーム融資は、耐震改修などあらかじめ対象工事が決まっているものが多く、どんなリノベーションにも使える汎用ローンではありません。計画している工事がこうした制度の対象に当てはまるかどうかは、事前に公式サイトで確認する必要があります。
判断軸:何を基準に選ぶか
ここまでの内容を踏まえると、次の3つの軸で整理すると選びやすくなります。
- 物件購入を伴うか: 中古住宅を購入してリノベーションするなら住宅ローン一体型(フラット35リノベ等)、すでに住んでいる自宅の工事ならリフォームローンが基本の選択肢
- 借入希望額と返済期間: 数百万円程度・短期で返済したいなら無担保型、高額・長期で借りたいなら有担保型や住宅ローンとの一体型を検討する
- 審査スピードと金利のどちらを優先するか: 担保設定の手続きがない分、無担保型は審査が早い傾向がある一方、有担保型・住宅ローン一体型は手続きに時間がかかる代わりに金利を抑えやすい
住宅ローン控除の対象になるか(増改築等の要件)
一定の要件を満たす増改築等は、住宅借入金等特別控除(いわゆる住宅ローン控除)の対象になります。国税庁によると、令和4年以降に居住した場合の主な要件は次のとおりです。
- 借入金の返済期間が10年以上にわたり分割して返済する方法になっていること
- 増改築等の工事費用の額が100万円を超えており、かつその2分の1以上が自己の居住用部分の工事費用であること
- 増改築等をした後の住宅の床面積が50平方メートル以上であり、床面積の2分の1以上を専ら自己の居住の用に供していること
- その年分の合計所得金額が2,000万円以下であること
要件を満たす場合、控除期間は10年間で、年末残高等の0.7%(各年の控除限度額14万円)が所得税額等から控除されます(出典: 国税庁 No.1211-4)。
無担保型のリフォームローンでも、返済期間が10年以上の契約であれば対象になり得ますが、返済期間が短い商品では要件を満たさないこともあります。また控除の適用には確定申告など別途の手続きが必要です。ご自身の借入が対象になるかどうか、控除額の具体的な試算については、断定的な判断をせず税務署または税理士に確認することをおすすめします。
まとめ
- リノベーション資金の借り方は「リフォームローン(無担保型・有担保型)」と「住宅ローンと一体で借りる方法」に大別され、物件購入を伴うかどうかで基本の選択肢が変わる
- 無担保型は借入期間1〜15年程度・金利約2%〜5%、有担保型は借入期間1〜35年・金利約1.5%〜2%台が目安(SUUMO調べ)。中古住宅購入とセットならフラット35リノベで当初5年間の金利引き下げ(年1.0%または年0.5%)を受けられる仕組みもある(住宅金融支援機構)
- 返済期間10年以上などの要件を満たせば住宅ローン控除の対象になる。具体的な適用可否は税務署・税理士に確認を
工事費用そのものの目安を先に把握しておきたい方は、工事種別の費用相場一覧と相場計算機もあわせてご利用ください。フルリノベーションのように借入額が大きくなりやすい工事の費用感は、スケルトンリノベーションの費用と選び方でも解説しています。「リフォーム」と「リノベーション」という言葉自体の違いから整理したい方は、リフォームとリノベーションの違いもご参照ください。
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よくある質問
リフォームローンと住宅ローン一体型、どちらを選べばいいですか?
まず「物件を新たに購入するかどうか」が大きな分かれ目です。中古住宅を購入してリノベーションする場合は、住宅ローンと一体で借りる方法(フラット35リノベなど)を検討でき、要件を満たせば当初5年間の金利引き下げが受けられます(住宅金融支援機構)。すでに住んでいる自宅をリフォームする場合は、無担保・有担保のリフォームローンが主な選択肢になります。借入希望額・返済期間・審査スピードのどれを優先するかで、無担保型か有担保型かが変わってきます。
無担保型と有担保型のリフォームローンは何が違いますか?
SUUMOの解説によると、無担保型は借入限度額が10万円〜1000万円程度、借入期間が1〜15年程度、金利は約2%〜5%が目安です。担保設定が不要な分、申し込みから借入までが比較的早い傾向があります。有担保型は住宅などを担保にする分、借入限度額が10万円〜2000万円程度(商品によってはそれ以上)、借入期間は1〜35年と長く、金利は約1.5%〜2%台が目安ですが、抵当権設定費用などの初期費用がかかります。
フラット35リノベとはどんな制度ですか?
住宅金融支援機構が扱う制度で、中古住宅の取得とあわせて一定の要件を満たすリフォームを行う場合に、【フラット35】の借入金利を当初5年間引き下げるものです。より高い住宅性能等の要件を満たす金利Aプランは年1.0%、金利Bプランは年0.5%の引き下げとなります。自ら中古住宅を購入してリフォームする「リフォーム一体タイプ」と、リフォーム済み物件を購入する「買取再販タイプ」の2つの利用方法があります。
リフォームでも住宅ローン控除は使えますか?
一定の要件を満たす増改築等であれば、住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の対象になります。国税庁によると、返済期間10年以上の借入金であること、工事費用が100万円を超えその2分の1以上が居住用部分の工事費用であること、工事後の床面積が50平方メートル以上であることなどの要件があり、満たせば年末残高等の0.7%(各年の控除限度額14万円)が10年間控除されます。要件は工事内容や居住開始時期によって変わるため、詳しくは税務署や税理士に確認することをおすすめします。
住宅金融支援機構のローンは誰でも使えますか?
住宅金融支援機構が扱うリフォーム融資には、耐震改修工事など使途が限定されているものがあります。たとえば耐震改修工事を対象とするリフォーム融資は、全期間固定金利で返済期間は最長20年(申込時の年齢などにより短くなる場合あり)、融資限度額は1,500万円です。目的の工事がこうした融資の対象に当てはまるかどうかは、公式サイトで確認する必要があります。
出典
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