会社選び・進め方
リフォーム会社の資格・建設業許可とは? 無許可でも違法ではないケースと確認方法
この記事は、官公庁・法令・メーカー公式情報などの一次情報と出典を確認したうえで、リフォーム相場ナビ編集部が作成・更新しています。編集方針については運営ポリシーをご覧ください。
この記事のポイント
- 「リフォーム会社」という業種そのものに対応する資格制度はなく、建設業許可(建設業法)・建築士事務所登録(建築士法)など、目的の異なる複数の登録・許可制度がある
- 工事1件の請負代金が500万円未満(建築一式工事は1,500万円未満、または延べ面積150㎡未満の木造住宅)であれば「軽微な建設工事」として建設業許可がなくても合法的に請け負える(建設業法施行令第1条の2)。同一業者への分割発注は合計額で判定され、施主支給の材料費も市場価格分が加算される
- 当サイトの業者データベースに掲載している東京のリフォーム・リノベーション会社173社のうち、公式サイトで建設業許可番号の記載を確認できたのは126社(約73%、2026-08-25時点)。記載がない会社が無許可という意味ではない
- 会社の公式サイトに記載された許可番号が実在するかは、国土交通省・都道府県が運営する「建設業者・宅地建物取引業者等企業情報検索システム」で誰でも無料で確認できる
「リフォーム会社 資格」「リフォーム 建設業許可」と検索している方は、「リフォーム会社に必要な資格って何?」「建設業許可がない会社は避けたほうがいい?」「許可番号は本物なのか確認できる?」といった疑問をお持ちではないでしょうか。この記事では、建設業許可の制度そのものと、許可がなくても合法な工事の範囲、許可番号の実在を確認する具体的な手順を、法令と当サイトの業者データベースに基づいて整理します。
なお、リフォーム会社の種類の見分け方や相見積もりの取り方など、会社選び全般については別記事リフォーム会社の選び方で詳しく解説しています。この記事では、そのうち「資格・許可」の部分だけを深掘りします。
「リフォーム会社の資格」という資格は存在しない
まず押さえておきたい前提として、「リフォーム会社」という業種そのものに対応する国家資格や免許制度はありません。リフォーム工事に関わる会社が対象になりうる登録・許可は、目的が異なるいくつかの制度に分かれています。
- 建設業許可(建設業法): 一定規模以上の工事を請け負うために必要な許可。この記事のメインテーマです
- 建築士事務所登録(建築士法): 設計・工事監理を報酬を得て業として行う場合に必要な登録
- 業界団体の登録制度・リフォーム瑕疵保険: 法律上の必須要件ではなく、消費者保護を目的とした任意の制度
このうち、検索されることが多く、誤解も多いのが「建設業許可」です。次の章から詳しく見ていきます。
建設業許可とは — 大臣許可・知事許可、一般建設業・特定建設業の違い
建設業法第3条により、建設業を営もうとする者は、営業所を置く都道府県の数に応じて、次のいずれかの許可を受けなければなりません(出典: 建設業法第3条、2026-08-25確認)。
- 国土交通大臣許可: 2つ以上の都道府県に営業所を設けて営業する場合
- 都道府県知事許可: 1つの都道府県内にのみ営業所を設けて営業する場合
国土交通省の解説によると、この区分は営業所をどこに置いているかによるものであり、実際に施工できる工事の地域を制限するものではありません。たとえば東京都知事許可の会社が、他の都道府県の工事を施工することも可能です(出典: 国土交通省「建設業の許可とは」、2026-08-25確認)。
また、建設業許可には「一般建設業」と「特定建設業」の区分もあります。発注者から直接請け負った工事について、下請に出す代金の合計額が5,000万円以上(建築工事業の場合は8,000万円以上)になる場合は特定建設業の許可が必要で、それ以外は一般建設業になります(出典: 建設業法第3条、建設業法施行令第2条、2026-08-25確認)。
許可の有効期間は5年で、5年ごとに更新を受けなければ効力を失います(建設業法第3条第3項、2026-08-25確認)。会社の公式サイトなどで許可番号を見かけたら、「特-」や「般-」の表記が特定・一般の区分を表しています。
小規模なリフォームは無許可でも違法ではない — 「軽微な建設工事」の判定フロー
ここが最も誤解されやすいポイントです。建設業法第3条には「ただし、政令で定める軽微な建設工事のみを請け負うことを営業とする者は、この限りでない」という但し書きがあり、一定規模以下の工事であれば、建設業許可がなくても合法的に請け負うことができます(出典: 建設業法第3条、2026-08-25確認)。
この「軽微な建設工事」の範囲は、建設業法施行令第1条の2で次のとおり定められています(出典: 建設業法施行令第1条の2、2026-08-25確認)。
- 建築一式工事以外の工事(内装・水回り・外壁塗装など、多くのリフォーム工事が該当): 工事1件の請負代金の額が500万円未満
- 建築一式工事(増改築など、総合的な企画・指導のもとで建物を建設する工事): 工事1件の請負代金の額が1,500万円未満、または延べ面積が150㎡未満の木造住宅を建設する工事
つまり、キッチンや浴室の交換、外壁塗装など多くの部分リフォームは、請負金額が500万円未満であれば、建設業許可を持たない会社に依頼してもそれ自体は違法ではありません。「無許可の会社=悪徳業者」ではないという点は、まず押さえておく必要があります。
ただし、この金額基準には見落としやすい2つのルールがあります。
分割発注は合計金額で判定される: 施行令第1条の2第2項は、「同一の建設業を営む者が工事の完成を二以上の契約に分割して請け負うときは、各契約の請負代金の額の合計額とする」と定めています(正当な理由がある分割は除きます)。同じ業者に、実質的に一体の工事を複数の契約書に分けて発注しても、合計額で軽微な建設工事かどうかが判定されるため、「契約を分ければ許可が要らなくなる」という理屈は成り立ちません。
施主支給の材料費も加算される: 施行令第1条の2第3項は、「注文者が材料を提供する場合においては、その市場価格又は市場価格及び運送賃を当該請負契約の請負代金の額に加えたものを第一項の請負代金の額とする」と定めています。施主が自分で設備や建材を購入して支給する「施主支給」の場合、その材料の市場価格(遠方から運ぶ場合は運送賃も)を請負代金に加算した金額で判定するため、施主支給によって契約書上の金額だけを下げても判定基準は変わりません。
下の図は、ここまでの基準を判断フローとして整理したものです。
なお、工事が「建築一式工事」に該当するかどうかは工事の実態によって判断されるため、金額が基準に近い場合や区分に迷う場合は、依頼先の会社、または工事現場を管轄する都道府県の建設業許可担当課に確認することをおすすめします。
当サイト掲載173社のうち、許可番号を確認できたのは126社(約73%)
ここまでの制度を踏まえて、実際にリフォーム会社はどれくらい建設業許可番号を公表しているのでしょうか。当サイトが東京のリフォーム・リノベーション会社を掲載している業者データベースを対象に集計しました。
集計方法: 2026-08-25時点で当サイトの業者データベースに掲載している東京のリフォーム・リノベーション会社173社(公式サイト等で実在を確認済み)を対象に、各社の公式サイト(または区の公式事業者登録名簿)に建設業許可番号の記載があるかどうかを、掲載データをもとに確認しました。
結果、126社(約73%)で許可番号の記載を確認できました。このうち、表記から国土交通大臣許可と都道府県知事許可を判別できたのは合わせて120社で、内訳は国土交通大臣許可20社、都道府県知事許可100社です。残る6社は「般-2第◯号」のような略記のみで、大臣・知事の区別が表記からは判別できませんでした。
この集計を読むうえでの注意点: 当サイトは、公式サイトまたは公式名簿に許可番号の記載がある場合のみ転記する方針をとっています(他サイトからの転記はしません)。そのため、この集計は「公式サイトに許可番号の記載があったかどうか」の集計であり、記載が確認できなかった会社が無許可という意味ではありません。前章で説明したとおり、軽微な建設工事のみを請け負う会社は、法律上そもそも許可を取得する義務がありません。許可を持っていても公式サイトに番号を掲載していない会社も考えられます。「記載なし」は「未確認」であって「無許可」ではない、という点にご注意ください。
許可番号が本物か確かめる — 国交省の検索システムの使い方
会社の公式サイトに記載されている許可番号が実在するものかどうかを確認したい場合は、国土交通省・都道府県が共同で運営する「建設業者・宅地建物取引業者等企業情報検索システム」の建設業者検索ページで、誰でも無料で調べることができます(2026-08-25、実際にアクセスして動作を確認済み)。
確認手順は次のとおりです。
- 建設業者検索のページ(https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN/kensetuKensaku.do)にアクセスする
- 「商号又は名称」欄に、確認したい会社名を入力する(株式会社・有限会社などの法人格を表す部分を除いて入力するよう案内されています)
- 都道府県を選択する(会社の本店所在地、または営業所所在地で絞り込めます)
- 必要であれば、許可の区分(国土交通大臣許可/知事許可)や業種でさらに絞り込むこともできます
- 検索を実行すると、条件に一致する事業者が、許可行政庁・許可番号・商号・所在地などとともに一覧表示されます
会社の公式サイトに記載されている許可番号・商号・所在地と、このシステムでの検索結果が一致しているかを確認することで、記載されている許可番号が実在するものかどうかを、契約前に自分で確かめることができます。
なお、同システムの説明によれば、保険(社会保険等)の加入状況に関する情報は大臣許可業者から掲載が進められている段階で、これは過去の許可申請時点で確認された情報であり、現在の加入状況を保証するものではないと注記されています。最新の加入状況は各事業者に直接確認するのが確実です。
建設業許可のほかに確認できる材料
建設業許可は「その規模の工事を請け負ってよいか」を判定する基準ですが、これ以外にも、会社の実務体制を確認できる登録・保険制度がいくつかあります。いずれも建設業許可のような法律上必須の要件ではなく、任意で取得・加入する制度です。
建築士事務所登録(建築士法): 間取り変更を伴うリノベーションなど、設計・工事監理を報酬を得て業として行う場合、建築士(一級・二級・木造)またはこれを使用する会社は、都道府県知事へ建築士事務所として登録しなければなりません。登録の有効期間は5年です(出典: 建築士法第23条、2026-08-25確認)。公式サイトに「一級建築士事務所登録」等の記載があれば、設計業務を扱う体制があることの目安になります。
リフォーム瑕疵保険: 工事後に欠陥(瑕疵)が見つかった場合の補修費用を保険でカバーする制度で、事業者が保険法人へあらかじめ登録することで利用できます。加入は事業者の任意であり、施主が直接申し込むことはできません。制度の詳しい内容(加入の確認方法・保険金額の目安・倒産時の扱いなど)は、別記事リフォーム瑕疵保険とはで解説しています。
住宅リフォーム事業者団体登録制度: 国土交通省が2014年9月に創設した制度で、要件を満たすリフォーム事業者団体を国が登録・公表する仕組みです(2026-08-25時点で16団体が登録)。登録団体とその構成員だけが専用のロゴマークを使用でき、登録団体の構成員には、契約時に必要な書面の交付や、一定額以上の工事でのリフォーム瑕疵保険への加入といった消費者保護の取り組みが求められています(出典: 国土交通省「住宅リフォーム事業者団体登録制度」、2026-08-25確認)。会社が加盟している団体のロゴマークがあれば、これも確認材料の一つになります。
結局、何を確認すればいいか
ここまでの内容を、確認したい場面ごとに整理します。
| 確認したいこと | 確認する方法 |
|---|---|
| 会社が建設業許可を持っているか | 公式サイトの記載、または当サイトの業者一覧(公式記載がある会社のみ番号を掲載) |
| その許可番号が実在するか | 国交省・都道府県の「建設業者・宅地建物取引業者等企業情報検索システム」で無料検索 |
| 依頼したい工事に許可が必要な規模か | 工事1件の請負金額が目安(建築一式工事は1,500万円未満、それ以外は500万円未満)。分割発注・施主支給は合算される点に注意 |
| 設計・工事監理を任せられる体制か | 建築士事務所登録の有無 |
| 工事後の欠陥に備えたいか | リフォーム瑕疵保険への加入状況、団体登録の有無 |
小規模なリフォームであれば、建設業許可がないこと自体は違法でも異常でもありません。一方で、複数の工事をまとめて依頼する場合や、大規模なリノベーションを検討している場合は、契約前に請負金額の規模感を確認し、許可の有無・番号の実在を調べておくと安心です。該当するかどうかの最終的な判断は個別の工事内容によって変わるため、迷う点があれば依頼先の会社や許可行政庁に確認しましょう。
会社選びのそのほかの観点(会社の種類・トラブル回避のチェックポイントなど)はリフォーム会社の選び方、複数社を比較検討する際の進め方はリフォームの相見積もりの取り方で解説しています。実際に候補を探す際は、リフォーム会社一覧もあわせてご活用ください。
東京のリフォームを無料相談
東京都内のリフォーム・フルリノベーションについて、当サイトの提携先(東京のリフォーム会社)に無料で相談できます。検討を始めたばかりの段階でも歓迎です。
[PR] 案内先は当サイトの提携先です(成約状況に応じて紹介料を受け取る場合があります)。 相談は無料で、契約を義務付けるものではありません。
よくある質問
建設業許可がないリフォーム会社に依頼しても大丈夫ですか?
工事1件の請負代金が500万円未満(建築一式工事は1,500万円未満、または延べ面積150㎡未満の木造住宅を建設する工事)であれば、「軽微な建設工事」として建設業許可がなくても合法的に請け負うことができます(建設業法第3条・建設業法施行令第1条の2、2026-08-25確認)。多くの部分リフォームはこの範囲に収まるため、無許可であること自体が違法や悪徳業者の証拠になるわけではありません。ただし複数の工事をまとめて依頼する場合や、リノベーションのように金額が大きくなる場合は、この基準を超えないか事前に確認しておくと安心です。
建設業許可番号が本物かどうか、自分で確認する方法はありますか?
あります。国土交通省・都道府県が共同で運営する「建設業者・宅地建物取引業者等企業情報検索システム」の建設業者検索ページ(https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN/kensetuKensaku.do)で、会社の商号(株式会社等を除く名称)と都道府県を入力して検索すると、許可行政庁・許可番号・所在地などを誰でも無料で確認できます(2026-08-25、実際にアクセスして動作を確認)。公式サイトに記載されている情報と一致するかを見比べることで、記載内容が実在するものかを契約前に確かめられます。
見積金額を複数の契約に分ければ、建設業許可がなくても大きな工事を依頼できますか?
できません。建設業法施行令第1条の2第2項は、同一の業者が工事を2つ以上の契約に分割して請け負う場合、正当な理由がない限り各契約の請負代金の合計額で軽微な建設工事かどうかを判定すると定めています(2026-08-25確認)。また同条第3項により、施主が材料を支給する場合もその市場価格を請負代金に加算して判定するため、契約書上の金額だけを操作して基準を下回らせることはできません。
出典
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