会社選び・進め方
中古住宅を購入してリノベーションする流れとは?物件探しと設計を並行して進める7つのステップ
この記事は、官公庁・法令・メーカー公式情報などの一次情報と出典を確認したうえで、リフォーム相場ナビ編集部が作成・更新しています。編集方針については運営ポリシーをご覧ください。
この記事のポイント
- 中古住宅を購入してリノベーションする場合は、「物件探し」と「リノベーションの設計・プランニング」を並行して進める点が、住んでいる自宅をリフォームする場合と大きく異なる
- 物件探しから入居までの期間は、LIFULL HOME'Sの解説記事によると約3〜6ヶ月が目安。間取り変更を伴うフルリノベーションの場合、工事期間だけで約2〜3ヶ月以上かかるとされている
- 中古住宅の取得とリフォームをまとめて借りる方法として、住宅金融支援機構の「【フラット35】リノベ」がある。自ら中古住宅を購入してリフォームする「リフォーム一体タイプ」と、リフォーム済みの物件を購入する「買取再販タイプ」の2つの利用方法がある
- 「中古を買ってリノベーション」と「リノベーション済み物件を買う」は似ているようで進め方が異なる選択肢。どちらが向くかは、間取りの自由度と工事期間の負担のどちらを優先するかで変わる
「リノベーションの流れ」を調べている方の多くは、中古のマンションや戸建てを購入して、間取りから作り直すようなリノベーションを検討しているのではないでしょうか。この記事では、中古住宅を購入してフルリノベーション・スケルトンリノベーションする場合の流れを、物件探しから入居までの7ステップで整理します。
なお、すでに住んでいる自宅を修繕・改修する「住みながらのリフォーム」の流れは別記事リフォームの流れを7ステップで解説で解説しています。「物件を新たに購入するかどうか」で読むべき記事が変わりますので、ご自身の計画に近いほうをご参照ください。
住んでいる家のリフォームと何が違うのか
住みながらのリフォームは、「検討→情報収集→会社探し→契約→工事」という単線の流れで進みます。一方、中古住宅を購入してリノベーションする場合は、次の2つの流れが同時に進みます。
- 物件探しの流れ: 不動産会社を通じた物件探し、内見、購入申込み、住宅ローンの審査、売買契約
- リノベーションの流れ: リノベーション会社への相談、現地確認、プランニング、見積もり、仕様の決定
どちらか一方が終わってから次に進むのではなく、物件が決まる前からリノベーションの相談を始めるのが、この記事で扱う流れの最大の特徴です。
全体の流れ:7つのステップ
- 資金計画・要望整理 — 物件購入費とリノベーション費用をあわせた予算感をつかみ、理想の暮らし方を整理する
- 物件探し / リノベーション会社への相談(並行) — 物件を内見しながら、リノベーション会社にも早い段階で相談を始める
- 住宅ローン事前審査 / 実施設計・見積り確定(並行) — 購入申込みと並行して、リノベーションの仕様と費用を固めていく
- 売買契約 — 物件の売買契約を結ぶ
- 決済・引き渡し — 住宅ローンの本審査を経て、物件の引き渡しを受ける
- 着工・工事 — 工程表に沿って工事が進む。必要に応じて仮住まいを手配する
- 完成・引き渡し・入居 — 完了検査を経て引き渡しを受け、入居する
なぜ物件探しと設計を並行させるのか
住みながらのリフォームであれば、物件(自宅)はすでに決まっているため、会社探しや見積もりにじっくり時間をかけられます。しかし中古住宅を購入してリノベーションする場合、良い物件は他の買主と競合することもあり、悠長には進められません。
物件が正式に決まってからリノベーション会社を探し始めると、プランニングや見積もりに時間がかかり、住宅ローンの審査手続きが間に合わず、その間に物件が他の買主に決まってしまう可能性があります。そのため、物件探しの初期段階からリノベーション会社に相談し、気になる物件が見つかった時点で「この物件でどんなリノベーションができそうか」を一緒に確認しながら進めるのが実務上のポイントです。マンションであれば管理規約による制約(共用部分の扱いなど)、戸建てであれば構造上動かせない壁の有無なども、この段階で確認しておく事項になります。マンションの共用部分の制約についてはスケルトンリノベーションの費用と選び方でも解説しています。
資金計画:物件購入費とリノベーション費用をどう借りるか
中古住宅の購入費用とリノベーション費用は、まとめて住宅ローンとして借りる方法があります。代表的な制度が住宅金融支援機構の「【フラット35】リノベ」です。中古住宅の取得とあわせて一定の要件を満たすリフォームを行うことで、【フラット35】の借入金利が当初5年間引き下げられる仕組みで、要件を満たす水準に応じて金利Aプラン(年1.0%引き下げ)・金利Bプラン(年0.5%引き下げ)の2つのプランがあります(住宅金融支援機構)。
この制度には、自分で中古住宅を購入したあとに自らリフォームを行う「リフォーム一体タイプ」と、住宅事業者がリフォームを終えた中古住宅を購入する「買取再販タイプ」の2つの利用方法があり、前者は取扱いのある金融機関での申し込みが必要になる点が異なります(住宅金融支援機構)。無担保・有担保のリフォームローンとの違いや、住宅ローン控除の対象になる条件は、リノベーションローンの選び方で詳しく解説しています。
期間の目安と仮住まいの要否
LIFULL HOME’Sの解説記事によると、中古住宅を購入してリフォームする場合、物件探しから入居まで約3〜6ヶ月が目安とされています。内訳としては、物件探し・内見に約1〜3ヶ月、売買契約と住宅ローン本審査に契約から約1ヶ月、物件の引き渡しからリフォーム工事を経て入居までに約1〜2ヶ月(工事規模による)がかかるとされています。ただし間取り変更を伴うフルリノベーションの場合、工事期間だけで約2〜3ヶ月以上かかるとされており、工事の規模が大きいほど全体の期間は長引く可能性があります(LIFULL HOME’S)。
同じ記事では、工事中は新しい家に住めないため、現在の賃貸住宅の家賃と住宅ローンの返済が重なる「二重払い」の期間が発生する点も指摘されています。現在の住まいの退去日は、リフォーム工事の完了予定日から逆算し、少し余裕を持たせて設定することが大切だとされています(LIFULL HOME’S)。実際の期間や仮住まいの要否は、物件の状態や工事内容によって変わるため、契約前にリノベーション会社へ具体的なスケジュールを確認しておくと安心です。
「中古を買ってリノベーション」と「リノベーション済み物件を買う」の違い
物件探しを進めるなかで、すでにリノベーションが完了した中古物件(いわゆるリノベ済み物件)を見かけることもあるはずです。この違いは、前述の【フラット35】リノベの制度区分がわかりやすい整理軸になります。
- 中古を買ってリノベーション(リフォーム一体タイプ): 自分で中古住宅を購入し、自らリフォームを行う。間取りや設備を希望どおりに決められる一方、この記事で紹介した物件探し〜設計〜工事という工程をすべて経る必要がある
- リノベーション済み物件を買う(買取再販タイプ): 住宅事業者がリフォームを終えた中古住宅を購入する。工事を待つ必要がなくすぐに住める状態で購入できる一方、間取りやデザインはすでに決まったものから選ぶことになる
(出典: 住宅金融支援機構「【フラット35】リノベ」の制度区分による)
間取りの自由度を優先するなら「中古を買ってリノベーション」、入居までの工程の短さを優先するなら「リノベーション済み物件」が向いていると整理できます。どちらの場合も、購入前に物件の構造上の制約を確認しておくことが欠かせません。
まとめ
- 中古住宅を購入してリノベーションする流れは、住みながらのリフォームと異なり、「物件探し」と「リノベーションの設計・プランニング」を並行して進める点が特徴
- 全体の流れは、資金計画→物件探し・会社相談(並行)→住宅ローン事前審査・実施設計(並行)→売買契約→決済・引き渡し→着工・工事→完成・引き渡し・入居という7ステップで整理できる
- 物件探しから入居まで約3〜6ヶ月が目安だが、間取り変更を伴うフルリノベーションでは工事期間だけで約2〜3ヶ月以上かかることもある(LIFULL HOME’S)
- 資金計画は、住宅ローンと一体で借りる方法(【フラット35】リノベなど)とリフォームローンの2系統があり、判断軸はリノベーションローンの選び方で解説している
工事費用そのものの目安を先に確認しておきたい方は、フルリノベーション(マンション)の費用相場・フルリノベーション(戸建て)の費用相場もあわせてご覧ください。住んでいる自宅のリフォームを検討している方は、リフォームの流れを7ステップで解説をご参照ください。
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よくある質問
中古住宅を購入してリノベーションする場合、何から始めればいいですか?
資金計画とあわせて、「物件探し」と「リノベーション会社への相談」を同時に始めるのがポイントです。物件が決まってからリノベーション会社を探し始めると、プランニングや見積もりに時間がかかり、住宅ローンの審査に間に合わず物件を逃してしまう可能性があります。先にリノベーション向きの物件の見極め方や資金計画の考え方を大まかにつかんでおくと、物件探しの段階でも判断がしやすくなります。
物件探しとリノベーションの設計は、どちらを先に進めるべきですか?
どちらか一方を終えてから次に進むのではなく、並行して進めるのが一般的です。物件を内見する段階でリノベーション会社に同席してもらったり、リノベーション前提で物件の制約(構造や管理規約など)を確認したりすることで、購入後に「思っていたリノベーションができなかった」というミスマッチを防ぎやすくなります。
物件探しから入居まで、どれくらいの期間がかかりますか?
LIFULL HOME'Sの解説記事によると、中古住宅購入とリフォームをあわせた場合、物件探しから入居まで約3〜6ヶ月が目安とされています。ただし間取り変更を伴うフルリノベーションの場合は、工事期間だけで約2〜3ヶ月以上かかるとされており、規模の大きい工事ほど全体の期間は長くなる可能性があります。実際の期間は物件の状態や工事内容によって変わるため、具体的なスケジュールはリノベーション会社に確認するのが確実です。
工事期間中は仮住まいが必要ですか?
工事中は新しい家に住めないため、現在の賃貸住宅の家賃と住宅ローンの返済が重なる「二重払い」の期間が発生する点に注意が必要です(LIFULL HOME'S)。現在の住まいの退去日は、リフォーム工事の完了予定日から逆算し、少し余裕を持たせて設定することが大切だとされています。仮住まいが必要かどうか、期間はどれくらいかは、工事の規模やスケジュールによって異なるため、契約前にリノベーション会社に確認しておきましょう。
「中古を買ってリノベーション」と「リノベーション済み物件を買う」はどう違いますか?
住宅金融支援機構の【フラット35】リノベの制度区分でいうと、自分で中古住宅を購入したあとに自らリフォームを行うのが「リフォーム一体タイプ」、住宅事業者がすでにリフォームを終えた中古住宅を購入するのが「買取再販タイプ」にあたります。前者は間取りや設備を自分の希望どおりに決められる一方、物件探しから完成まで工程が長くなります。後者はすぐに住める状態で購入でき工程は短くなりますが、間取りやデザインをすでに決まったものから選ぶことになります。
出典
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